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Story 52.私のお役目。
ご機嫌ななめだったきーちゃんの機嫌は台所から戻って来る頃には戻っていて、例によって例の如く、真ちゃんは酔っ払って普段以上にきーちゃんに絡んでいるものだから、旦那の反応が面白い。ちょっと違うのはきーちゃん。今までは必要最低限しか相手にせず上手にあしらってたんだけど、今日は喜んでいるというか素直に応えてると言うか。見てるこっちが恥ずかしくなるっての。加奈子が面白がるくらいだからきっと公衆の面前でもこのノリ?程々にしておきなさいって注意しておいた方がいいかしら。
旦那が「娘に人様の前でイチャイチャするなんてはしたないと言っておいてくれ」と拗ねるから面白いんだけど。
「私たちが大阪居てた時よりも激しい氣がするけど、最近真ちゃんそんな感じなの?」最大限ひねらずに…と思ってもこれくらいまでしか攻められない!私の意氣地なし!友達には直球で聞けるのに、きーちゃんには直球で聞いちゃいけないような氣がして聞けないのはどうして。なんだろ、きーちゃんには穢れを知らないままでいて欲しいという願望からなのかしら。
「そうやでー。バイト迎えに来てくれる日、待ってる間に店長とかとめっちゃ飲んでこんなんなるから電車でもこれやねん。電車で学校の先生と一緒になった時大変やったー」学校の先生の前でこれだと困るね。うん。「先生何か言ってた?」「結構話する先生だったから良かったんだけどねー。『彼氏ええヤツやなー。けど人前ではほどほどにしろよー。』やって」
「先生に氣付いていきなり普通モードに入って、しっかり挨拶してたし、バイト終わりに迎えに来てくれたって話したからええヤツやなー。って。でも、ビシッと戻って挨拶出来るんやったらせめて電車ではビシッとしてほしいねんけどなー」と言うきーちゃん。
「ねーさん、真ちゃんって彼氏なん?」と真顔で聞いてくるから思わずビールを噴き出しそうになったわ。「それは…私が何とか言うことじゃないから!後ろの人に聞いてちょうだい!」あービックリした。どんな質問よ。何で私がドギマギしてるんだろ。って、聞かないで!真実はなんだか聞きたくない!「いきなりどうした?」まあ、そうなるよねー。すぐ返答なくてちょっとホッとする。「こないだ電車で会った先生が言うてたん」「あーあの先生なー。キリエはどう思います?」え!きーちゃんに聞いちゃうの?
「んーーー。」考えこむきーちゃん。それ考え込むこと?でも何て言うか氣になる。真ちゃんものぞき込んでるし。旦那も真剣な顔して、しっかり聞き耳たててるし。そんなに重要なこと話してたっけ?笑
「わかんない!」と言ってうふふ♪と笑った。ズッコケそうになったわ。タメておいてそれかーい!でも、何かホッとした。きーちゃんだわ。けど、どう見たってバカップルですから!逆に彼氏なのかと聞いてくる方が驚きだわ。
大阪の時に戻ったみたい。遅くまで飲んで話して、途中でマハルが起きて。
お昼過ぎに起きて、きーちゃんとご飯を作る。前よりも手際良くなってるのは、バイトと新しい生活の賜物なのかしら。
名残り惜しい。「次は私たちが行くからね」「待ってる♪でも寝る時、狭いかもー」と笑うきーちゃん。号泣必至。見送りに出る玄関で既に泣きそう。マハルもきーちゃんから離れないし、うちの家族どれだけきーちゃんが好きなのよ。
きーちゃんたちの新しいおうちへ行くのは、自分が思ったよりもずっと早かった。原因、夫婦喧嘩してマハルを連れて家出。
きーちゃん達が帰って1週間後のこと。旦那が全部悪いわけでは無いけど、無性に大阪に戻りたくなっちゃって、旦那が仕事に行ってる隙に大阪に向かった。公共交通機関で1歳児つれて移動は無茶だった。私鉄駅に到着で既に疲れた。時間も帰宅ラッシュになってしまって人が多すぎる。お腹空いてきた。マハルは珍しい光景にはしゃいだ後ベビーカーで寝てるけど、大阪の私鉄舐めてた。忘れてた。きーちゃんに電話してみても出ない。バイトなのかなー。真ちゃんに電話して私鉄駅まで来たことを言うと物凄く驚いてる。そら、そうか。笑
それでも駅まで迎えに来てくれるって優しいよねー。友情に泣けるわ。それとも家族愛?1時間ほどファストフード店で待って真ちゃんと合流。これからきーちゃんを迎えに行くと言ってるからもちろんついていって、娘の職場参観ね。
慣れた感じでお店に入って行く真ちゃん。「いらっしゃいませー」ってきーちゃんの声。ああ、きーちゃんだ。マハルも「いーーちゃーーー♡」と叫ぶけど、きーちゃん私たちを見てフリーズ。そうだよねーー笑
居酒屋寄りの飲食店。きーちゃんは慣れた感じでテキパキお仕事してる。店長さんやお店の子、私たちのお隣の席に居た常連さんとも楽しそうに話してるし、なんか凄い成長を感じて嬉しい。ご挨拶に来てくれた社員さんに「妹がお世話になってます」と言うと吹き出す真ちゃん。なんで吹き出すの。「うちの娘が…の間違いちゃうの?」娘って言ったら私の年齢がおかしくなるでしょ。氣分はもう母だけどさ。後々きーちゃんが説明するのも大変にだろうって親心だよ。常連さんは、きーちゃんが居ると何か元氣でるのよねー。と言っていて。そうでしょ、そうでしょ。うちの子なんですーー。と自慢したくなる。
「お先に失礼しまーす♪」と言う声が聞こえて、きーちゃんが私たちのテーブルに来る。「早く終わっていいよって言ってもらった♪着替えて来るから待っててね♡」うちの子、マジ天使♡バイト先の制服姿もかわいいわ。ものの5分位できーちゃんが戻ってきた。早っ!女子高生って身支度に時間かかるイメージだったけど。
楽しそうにしていて安心した。バイト始めたと聞いてから心配していたけど、実際働いてるところが見れたし、家出してきて正解かもしれない。「帰り、スーパー寄っていい?」きーちゃん、早く上がったからまかない食べてないって。ホントごめん。スーパーでも、一緒にいた時は誰かと相談しながら食材を選んでいたけど1人でサクサク選んで、ビールをカゴに入れようとする真ちゃんを「まだ家にたくさんあるしあかん!」って怒ってるし。びっくりしっぱなしだわ。
きーちゃんたちの新しいおうちは、駅から近いハイツの2階だった。当たり前だけど、慣れなくて余所のおうちって感じがする。変な感じ。一緒に住んでた家よりも狭くはなっているけど、シンプルでオシャレ。若者のおうちってこんな感じか。と謎の感心。壁のコルクボードに写真とプリクラがたくさん貼られているのが女子高生な感じだな。どれも楽しそうな表情のきーちゃんが写ってる。
「サッと作るから待っててねー」ときーちゃんは台所へ。マハルがきーちゃんにまとわりつくけど、上手に相手しながら自分のご飯と私たち用のお酒のアテまで作ってくれた。更に料理の腕あげたね。いちいち成長に感動するわ。
「美樹から電話ですけどー?」私の感動に水を差す電話。仕方ないから代わる。「特に美樹が悪いって思ってるわけじゃないんだけど、これくらいしなきゃわかってもらえないでしょ?」家出するにしても、いきなりきーちゃんの所まで行くなって言われちゃった。それはね、少しは反省してる。旦那は明日迎えに来てくれるらしい。
「お風呂ダッシュで入ってくるね、もうちょっとまっててねー」と言ったきーちゃんの後を真ちゃんが追いかけるけど、、、やめなさい。一応お客さん(私)が居てるんだから自重して。そういうのは2人だけの時にして。きーちゃんに断られたらしく真ちゃんが戻ってきてちょっとホッとした。きーちゃんのがよっぽど常識人だわ。
「ちょっとは自重しなさいよね」「何が」何がって…自覚無しなの?「加奈子がびっくりしてたよ、真ちゃんが豹変してたって」加奈子から聞いた真ちゃんの豹変エピソードを言ってやる。恥ずかしさで悶絶するがいい。「せやねん、最近目を離すと変なんに声かけられるねんて。いい虫除けない?キリエにまとわりつくのを根こそぎ殺虫できるやつ」あ、開き直った。面白くないわね。
マハルが寝た頃、きーちゃんがお風呂から上がってくる。チェックのビスチェに同じ布地のショートパンツ。 その露出してる若さが眩しいけど、いつもそんな格好なの?出会った頃は体型も含め、まだまだお子ちゃまだったけど、こうしてみると立派にオンナになったよね。この年頃の子ってこんなに変わるものなのかしら。さっきから、時々きーちゃんを眺めているけど、仕草や表情にドキッとすることがある。何だか、改めてこれまでの成長っぷりを思うと感慨深いものがある。その格好、似合っててかわいいんだけど、ちょっと心配になるわ。まさかコンビニとかにもそれで出てないよね?真ちゃんがそんな格好で外出は許さないか。
「なんで美樹ちゃんと喧嘩したんー?」きーちゃんはマハルが寝るのを待っていてくれたみたいだった。
家出の原因。義姉たち。姪は結局早々と高校を辞めたそうで、「こっちに戻ってくるから大阪戻りたいなら戻っていいよ」とのたまいまして。「いいなー。辞めたんだ。私も心折れかけだよー」そこは良いなーなんだ。「だから頑張ってもう一つランク上げておけば良かったんやんか」真ちゃんによると、学校の色が違いすぎて結構なストレスらしい。それに惑わされないよう勉強を頑張るもののそこはそれ以上の勉強になると完全に学校の授業から離れてしまうため、それもあってバイトも始めたそう。きーちゃん優秀なのね。「名前書いたら入学できる学校だから」と笑うきーちゃん。どんな学校だよ。
話を戻す。義姉から話を聞いて旦那もそりゃ怒るよねー。私も怒るよねー。ただ、義姉もこっちに戻るならうち(実家)で暮らしたいらしくて折れず。今日、もう一度うちに話しに来るとか言うから、話し合い拒否の意思表示で出てきちゃった。何で一回で無理だって言い切らないのかと旦那にもイライラしちゃって。
さっきの電話での、旦那だけが悪いって思ってるわけじゃないってのも本当。大阪に戻れるものなら戻りたいけど「はい、わかりました」で戻れるわけがない。結局、自分の怒りの落とし所が分からなくてクールダウンしたかった。結局、この面倒なことを旦那に押し付けて来てしまったわけだ。そこは反省している。
「んーごめんね。どう言ったら正解なのかわかんない」きーちゃんは謝らないでー。ちょっと慣れた土地で頭を冷やしたかっただけだから。「でもね、ここ居る間はゆっくりしてね」ホント、きーちゃん天使。きーちゃんたちに一通り話をしたら何か落ち着いてきた。
「ベッド借りちゃっていいの?」「いいよー。遠くから来たから疲れたでしょ」いきなり来てホント申し訳ない。お客さん布団、干してないと言って私とマハルにベッドを譲ってくれた。2人はリビングで寝ると言う。「きーちゃん、その格好で寝るの!?」「そだよ?なんで?」何でと言われても、おかーさん的にはその露出激しい姿で寝るとか色んな意味で心配なんだけど。「風邪ひくとダメだから何か着てー」と言うと、きーちゃんは「なんか懐かしーね」とうふふ♪と笑ってパーカーを着た。
何だか不思議な氣分がする。きーちゃんはここで生活してるだよな。リビングから時々2人の笑い声が聞こえてる。明日は終業式で学校って言ってたのに夜更かしだなぁ。疲れ果てていたようで、2人の楽しそうな声を聞いているうちに寝てしまった。
朝、起きるときーちゃんは学校へ行ってしまった後で、真ちゃんがマハルと遊んでいてくれてた。「真ちゃんは休み?」えらいのんびりしてる真ちゃんに聞くと休みらしい。最近は家業が忙しくなってきたから会社の方に退職を相談したけれど、社長さんが掛け持ちできるようにしてくれてるらしい。「社長も婆のお客さんだし」ということで、ものすごい理解あると言っていたけど、そんなもの?実は真ちゃん、会社では引き止められる位できるヤツなの?見えないけど。
「どこも寄らずに帰るって言ってたし昼過ぎには帰って来るんちゃう?」きーちゃんの帰りを聞くと真ちゃんが言うけど、時計をみると13時前だった。やらかし。普通に寝過ぎじゃん。マハルのご飯はきーちゃんが朝用意してくれてたものを真ちゃんが食べさせてくれたって。この至れり尽くせりの実家に帰ってきました感。2人とも私より若いけどね。
私が朝食(昼食?)をとっていると、玄関が開いた音がした。マハルが突進していくと「ただいまー♡帰ってきたよー♡」ときーちゃんの声。「今日もなんてかわいいのー♡」ときーちゃんに抱っこされてご満悦なマハル。「おかえり」「ただいまー」このやりとりが懐かしい。
帰れるものなら、そりゃ帰りたい。帰ったところで、前の生活は出来ないことや仕事どうすんねん!とか、とかとかとか。よーく分かってる。現実的では全くない。
ぼーっと考えてると、きーちゃんは真ちゃんに何か耳打ちした後いきなり2人がハイタッチ。何してんの?
「じゃーーん!」とカバンから成績表を出して見せてくれる。お祝いにあげたカバンを使ってくれていて嬉しい。成績表の横に数字が書いてある。学年でのランクとのこと。一桁じゃないの。「すごいやーん!ご褒美プレゼントしなきゃ!」と褒めると「うちの学校でこれでも大したことないんだけど」と照れてるけどすごいと思うよ。「真ちゃん」きーちゃんは改まって真ちゃんの方を向く。「無事1学期終わりました。お世話になりました、2学期からもよろしくお願いします」とご挨拶する。「よく頑張りました。このまま精進して下さい」と真ちゃん。何これ?節目の挨拶は大事だけどいちいちイチャイチャすんなし、このバカップルが。
「夏休みー♡遊ぶぞー!マハルくんも夏休み中いればいいのにー。きーちゃんち居なよー」そこはマハルだけなの?私は?拗ねるよ?そんなやり取りをしてると、真ちゃんの携帯が鳴った。「キリコさん、旦那の電話には出てあげような」と真ちゃん。携帯鳴ったっけ?と携帯を取りに行くと電源落ちてた。申し訳ない。まったく頭になかった。
電話を代わると、仕事が終わって今から迎えに出てくれるとのこと。軽く義姉との話を聞く。まだ完全に話がついたわけでないけど、諦めてもらう方向で進めているみたいで安心した。「美樹ちゃん何て?」「今から出るってー。着くの夜中だな」「じゃあ今日もお泊りね♪嬉しい♡」喜んでくれるのね、嬉しい。聞くときーちゃんは今日はバイトが無いらしく、どこかに行こうと言っていたみたいで。ホントごめん。「お買い物だけ行けばゆっくり出来るからみんなでのんびりしようねー♡」きーちゃん、ホント天使か!
夕方、お買い物。「今日はね、真ちゃんもねーさんもマハルくんも居るからスペシャルなお買い物♪」と小躍りするきーちゃんがかわいい。
けど、氣になる。ここは成長したことを喜んだ方が良いのかもしれない。でも、昨日からの1日しか見ていないけど、良い子過ぎる。無理をしているんじゃないかと心配になる。別に無理をしていないならそれで良いんだけど。
この間、氣付いてしまった。でも、それを確定させるには知らない今のきーちゃんが多過ぎる。かと言って、真ちゃんに聞くのもなぁ。別に平穏な生活に波風を立てたいわけでもないし。
日付が変わる前に旦那が到着した。思ったより早く着いたなー。
旦那は真ちゃんたちに土下座する勢いで謝ってる。私も謝った方がいいのかしら。(他人事)きーちゃんは「びっくりしたけど、ねーさんに会えたから全然迷惑じゃないしむしろラッキーよ」と言ってくれた。
着いて5分もしないうちに帰ろうとする旦那。私、今晩も泊まる氣でいたよ?笑「美樹ちゃん明日お仕事?早く帰らないとあかんの?」きーちゃんの必殺上目遣いも久しぶりに見るな。「休みやけども…」実は連休なの、きーちゃんに教えてるんだけどね。
「今日だけでもお泊りダメ?マハルくんも寝てるよ?美樹ちゃんずっと運転してたやろ?しんどいよ?美樹ちゃんのご飯も作ってるよ?」きーちゃんの必殺技、レベルアップしてない?立ち上がりかけてた旦那、また座ってるし。「いきなり一家で押しかけた挙句泊まりとか。何か予定あったんちゃうの?」「大丈夫よ。明日から夏休みだから。美樹ちゃんが休憩もしないで帰る方が嫌。心配。お願い、お願い」お泊まり説得はきーちゃんに任せとこ。「キリコ、何1人でビール飲んでるんすかね」と真ちゃん。「美樹の説得はきーちゃんに任せた方が早いと思ってー♪」
winner きーちゃん。かわいい娘に心配されて落ちないパパは居ないよね。きーちゃんと真ちゃんは旦那のご飯を用意しに台所へ。「今日泊まる氣満々やったやろ」ビールを飲んでる私を見て旦那が呆れてる。「別にー」ひとまず、勝手に出てきた事は謝る。そして義姉の件を旦那が謝ってくれる。旦那が悪いわけじゃないんだけどね。「ホント、参るよねー」そして、2人で頭を抱えた。
「真ちゃん充電させてー」晩酌タイム中、きーちゃんがお風呂から上がって真っ先に真ちゃんの元へ。「キリコたち来て嬉しいの分かったけど、飛ばしすぎやねん」とか言ってナチュラルに膝の上に座らせてるし。でも、イチャつくというより小さい子が親に甘えてような感じに近い。その辺は変わってないなぁ。
それは良いんだけど、きーちゃんまた昨日と変わらない格好して真ちゃんの所行くもんだから、うちの父さんがめっちゃ眉間にシワ寄せてますけど?
「たまに燃料切れ起こしますんで充電してるだけです」旦那のすごい視線を感じたのか説明する真ちゃん。何か日本語おかしいよ。何で敬語なの。「ホンマそれだけやろな」旦那、怖いってば。
これでちゃんとバランス取ってるならいいか。旦那は引き続き怖い視線を真ちゃんに送ってるけど、きーちゃんが自分でどうしたらいいか分かってるなら少し安心。しばらくの間きーちゃんは真ちゃんに付着して、そのまま寝てしまった。
よく考えたらこの光景はホント久しぶりに見るかも。さっきは親子みたいな感じだったけど、、、きーちゃんが落ち着いて来ると同じ体勢なのにそう見えなくなってくる不思議。きーちゃんが2人いるみたい。
大人のきーちゃんと、とても幼いきーちゃん。大人のきーちゃんが多分今のきーちゃんに近いんだとおもう。その中に幼いきーちゃんが居て、「私を見て」と言ってる。多分、充電が幼いきーちゃんの「私を見て」を満たすんだと思う。充電しなくても良くなった時、きーちゃんはバランスが取れるんだろう。この間、2人の空氣が変わったように見えたのは、2人だけで生活を始めたことで、幼い方のきーちゃんが遠慮なく表に出て充電出来るようになったからなのかも。だから、大人のきーちゃんも落ち着いてきて、2人が対等に近づいたのかもしれないな。なんて思ったり。
きーちゃんは、あまり私たちと一緒に過ごすようになる前のことは話さない。それでも時々の会話の中で、普通に過ごしていたら思いもしないような経験をしてきたんだろうと想像が出来る。これは、きーちゃんの持っている感覚が原因なのか。それとも、きーちゃんを守るために感覚が鋭くなっていったのか。これまでどんな事があったんだろう。
私は、特に何かをやって功績を残したいだとか思ったことは無く、好きなことを好きな人とやっていけたらいいと思う。生まれた意味や役割なんて、おおごと過ぎて考えるのも面倒なタイプだし、それに意義を感じたこともなかった。自分の生まれた意味や役割は、自分が決めたら良いと思っている。
前に、おばあちゃまがきーちゃんが自分の感覚をコントロール出来るようになれば大きなお役目を果たすことが出来るようになると言っていた。そのお役目が何かはわからない。けど、きーちゃんの持つお役目は必要なことな氣がする。きーちゃんが自分の感覚や分からない何かに食われてしまうのは、とても勿体ないとも思う。それでも、きーちゃん自身が苦しんで追い詰めてしまう位ならそんなお役目なんて無視してしまえばいいとも思う。きーちゃんが苦しまないで、穏やかに生きていくことがそのお役目を果たすことに繋がるなら、一番良いと思う。
そのためには、きっと私ではなく必要なのは真ちゃんなんだろうことはもうわかっている。これは、とっても悔しいんだけどね。でも、こうやって私が関わることで何か意味があるのなら、もっと関わりたいなと思うし、今まで面倒だと思っていた私の役割なんだと思う。
「生きるって面倒だわー。複雑すぎーー!」思わず声に出しちゃって、旦那たちを驚かせちゃった。酔っ払いの戯言だと思ってくれたみたいだから良かった。こんなこと、旦那にも話すの照れるじゃない。
大きいか小さいかそれを誰が判断するのか分からないけど、私にとっては大きな私の役割なんだ。だから、あの日たくさんの人の中で出会ってこんなにも繋がることが出来たんだ。そう思うと、嬉しくなるのは酔ってるせいだろう。
「ねー、真ちゃん。念願のきーちゃんをモノにした感想は?超お姫さま扱いだし溺愛してるし、きーちゃんも真ちゃん命になってるやん。どうやってオトしたの?」酔っ払いついでに聞いてみる。ざっくりはきーちゃんから聞いてたけど、空中戦になるし、この辺りは真ちゃんから聞いた方がわかりやすいだろう。「はぁ?」旦那と真ちゃん2人に全力で呆れられた。これは、純粋な好奇心です。だってさ、きーちゃんって相変わらず年齢にしては幼いし相変わらずなのに時々しっかり大人のオンナになってるやん。「そんなん聞きとうないわーアホー」と旦那は頭抱えるし、真ちゃんには「はよ寝ろ酔っ払いが」と言われるし結局聞けず仕舞い。純粋な疑問なんだけどなー。きーちゃんに聞いてもその辺りはやっぱり空中戦が繰り広げられるだろうし、そもそもきーちゃんには何か聞けないし、きーちゃんからはそれこそ聞きたくない氣もするし。(答えに行き着くまでに時間がかかりそうってのもある)きーちゃんが寝てる今がチャンスだと思ったのに。「お前、手ぇ出しとったらマジでボコす!」と旦那が本氣のお父さんモード入ってるのが面白いからいいか。けど、どう見ても手を出されてるでしょ。耄碌してるの?